<前編>喧嘩も辞さぬ覚悟で組織改革に挑み、社員が幸せを感じられる会社へ。
「オノコムグループ代表の小野から『どんな会社にしたい?』と聞かれた私は、グループのメンバーから『ビルドサービスに行きたいと言われる会社』にしたいと答えました」と、鈴木社長は目指す姿を語る。
2019年4月、鈴木の社長就任は数秒の立ち話で決まった。グループ会社のトップが集まる会で小野からすれ違いざま「6月から社長、いけるよな?」と問われ、心臓が飛び出しそうになったが涼しい顔で「準備はできています」と即答。直後、「思った通りやればいい。でも、赤字出したら辞めてもらうよ」と、小野は釘を刺すことを忘れなかった。
社長就任後、営業方針を転換。これまで東三河の仕事以外は受けていなかったが、今後はオノコムの施工現場は関東・関西問わず、どこでも受けると宣言。最初は嫌がる社員も多かったが、次第に「自分が行きます」と手を挙げるようになった。
「知らない土地で長期出張しているオノコムのメンバーと仲良くなり『次の現場も来てくれよ』と頼りにされることが増えたようです。そういう人間関係が、仕事のやりがいに繋がったのだと思います」
今では社員全員が深い信頼関係で結ばれ、社内はいつも笑顔が絶えない。16時になっても仕事が終わっていない社員がいると、みんなで手伝って終業時間内に終わらせる。残業ゼロ、取引先に頼られるやりがい、社長と気軽に話せる風通しの良さ、儲かった分だけ分配される決算賞与、現金払いの出張費など、ビルドサービスの制度はとにかく社員の幸せを一番に考えてつくられている。
「1つのミスが命の危険につながる仕事だから、ストレスなく心身ともに健康でいてもらいたい。福利厚生や制度を充実させる理由はそこにあります」と鈴木はその理由を話す。
「ビルドがイケてる」との噂が立ったのかどうかわからないが、この数年でグループ内転職制度を使って2名の社員が転籍してきた。今年4月には、久しぶりの新卒社員を迎えた。鈴木が掲げた「グループのメンバーから行きたいと言われる会社」の目標が叶いつつある。
「オノコムが掲げる建築プロデュースのコンセプトは、着工前から竣工まで全てに携わるビルドサービス無くして実現できません。全社員に、そのことを誇りに感じて仕事に取り組んでほしい。社員一丸となって仕事の土台を固め、その次は新しい事業にもチャレンジしたい。そうやって前進を続ければ、必ず“グループで1番の会社になる”という目標を達成できると思っています」と、鈴木は胸を張る。
プロフィール
鈴木 正人
株式会社ビルドサービス 代表取締役社長
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