<前編>人と人を繋ぎ、プロジェクトを完遂し、顧客を感動させる仕事。
「『オノコムだからじゃなく、中村君だから助けるんだ!と言ってくれるパートナーを増やしなさい』と、ある現場でお世話になった人からアドバイスをもらいました。その言葉は、今でも自分が仕事をする際のポリシーとなっています」と、中村は話す。
数多くの施工業者や職人を統率するポジションに立つ仕事において、どのように「中村君だから助ける」と言ってくれるパートナーをつくるのかと問うと、以下のように答えてくれた。
「まずは言葉遣いです。基本的に現場では、現場監督の言葉にみんな従いますが、それを当たり前と思わず、全員が気持ちよく働ける言葉遣いと心配りをするようにしています。例えば、職人さんに何かお願いしたとき『それはできない』と言われたら『どうしたらできますか? 何をすればできますか?』 と根気強く対話します。職人さんはプロなので意見を求めれば必ず良い案を出してくれる、結果的にお互い満足のいく仕事になることが多いですね。信頼関係をつくるには、そういう対話の積み重ねが大事だと思います。
もう1つは、現場がスムーズに進むよう、しっかり環境整備や事前準備をすることです。その2つを心がけた結果として『中村と仕事すると気持ちよく働ける』と思ってもらえたらうれしいですね。当たり前のことかもしれませんが、そういう基本をしっかりすることが大事だと思っています」
実際、中村と一緒に仕事をした人たちは数ヶ月後、半年後、数年後でも現場で顔を合わせると「久しぶり。ここも一緒か」と笑顔で声をかけてくる。ときには、オノコムと関係ない現場にいるのに「こういう時はどうなの?」と意見を聞いている職人もいる。会社の壁を超えて信頼してくれるパートナーの存在は、中村の最大の財産だ。
オノコムは「好きなようにやってみろ」と言われることが多い会社だ。中村も右も左も分からない新人の頃から、そう言われて戸惑いつつ、自分でやっては失敗し、原因を探って改善し、できることを増やして、今の立場まで成長できたと振り返る。最初の頃は、放任主義が過ぎると感じていたが、部下を持つようになり、実は放任主義とは真逆だったことに気付いた。
「私も部下や後輩に『好きなようにやってみろ』と言いますが、その裏側で現場を歩きながら職人さんたちに『実際どうですか?』『現場でまずいこと起きていませんか?』と聞いて回ります。『ここはちょっと気を付けた方がいいよ』と言われたら、問題が起きる前に部下のところへ行き『ここ大丈夫?』とさりげなく声掛けし、何か起きたらすぐフォローできる体制を整えています。自分の上司も、同じように裏で気遣ってくれたのだと思います。そう言う意味でオノコムって実は放任主義じゃないんです。任せるけど放置しない。だから安心してチャレンジできる、そういう気遣いがオノコムらしさなんだと思います」
将来の展望を聞くと「この人たちがいるから、オノコムに任せれば大丈夫」といってもらえる存在になりたいと、中村は理想を話す。そういう存在になれるよう、後輩の育成にも力を入れたいと話す。
「オノコムの未来ですか?建設業という大枠があるものの、どう変化していくのかいつも予想を超えてくる会社だから、何が起きるのか私も楽しみです。多様性と適応能力が強みなので、建物を起点としながら何か違うベクトルへ展開し、おもしろい何かをつくり続けるんじゃないですか」と、中村はオノコムの未来を、奇想天外な物語の行末を楽しむかのごとく話してくれた。
プロフィール
中村 悠紀
2010年入社。エリアマネージャー
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